蓄電池は、その名の通り、発電や買電した電気を蓄え、必要なときに必要な分だけ使うことができるようにするシステムのこと。ここでは、近年蓄電池が普及した理由や注意したいこと、蓄電池の種類についてまとめました。

蓄電池が普及し始めた理由とは?

かつては産業用として使用されることがほとんどだった蓄電池。しかし、近年では住宅用として普及し始めています。

その理由の1つは、節電効果。特に太陽光発電と組み合わせた時に蓄電池は力を発揮します。通常、太陽光発電システムでは、太陽が出ている昼間に発電。夜間は電気をつくり出せないので、太陽光発電システムでつくり出した電気を使うことはできません。しかし、蓄電池と組み合わせれば、昼間に発電して蓄えておいた電気を、夜間にも使うことができます。昼間は外出していて、あまり電気を使用しないという家庭にはうってつけのシステムなのです。

蓄電池が広がっているもう1つの理由は、停電時の電源として使用できること。災害によって電力会社からの給電がストップしてしまった時でも、蓄電池が稼働できる状態であれば、蓄えた電気を家庭で使用することができます。

また、蓄電池は、エネルギーを「創る」「貯める」「効率よく使う」を実現する、新たな住宅のかたちとして注目を集めている「スマートハウス」の中核をなすシステム。その重要度は今後も高まり続けると言えるでしょう。

売電量が増える?蓄電池の「押し上げ効果」について

蓄電池は、太陽光発電システムで発電した電気だけでなく、電力会社から買電した電気も蓄えることができます。このことを踏まえた上で、深夜帯に電気料金が安くなる料金プランがあることと、太陽光発電でつくり出した電気は売電できることを知っている方であれば、よりお得な蓄電池の活用方法を思いつくかもしれません。つまり、

  1. 深夜帯に予め買電した電気を蓄電池に貯めておく。
  2. 昼間は①で貯めた安価な電気を使用。
  3. 太陽光発電システムで発電した電気はできる限り売電に回し、売電収入を増やす。

という方法。このように深夜帯に買電した電気を蓄電池に貯めることで、売電量を増やすことを「押し上げ効果」と言います。

しかし、注意したいのは、この「押し上げ効果」を選択した場合、買電価格が安くなる場合があるということ。現在、FIT法によって、太陽光発電システムでの余剰発電分に関して、高値での買電価格が設定されています。しかし「押し上げ効果」のように、複数の発電手段で売電量を増やす場合は、ダブル発電の単価が適用となり、平成30年度であれば単価が1円安くなります。

※2009年に開始した「固定価格買取制度」のこと。10年間エネルギーの買取価格を固定。法律で定めた価格で電力事業者が買い取るよう義務づけた助成制度。

用途、材料から見る蓄電池の種類

「蓄電池の種類は、「どのように使うか」「どんな材料でできているか」によって分類できます。まず「どのように使うか」についてですが、蓄電池には家庭の電化製品に放電できる容量の大きい定置型と、レジャーにも持ち運びできるようなコンセントで充放電する容量の小さいポータブルタイプがあります。現在の主流は、大容量の定置型です。

次に「どんな材料でできているのか」について、3つの蓄電池の種類を紹介します。まず家庭用蓄電池として最も普及しているリチウムイオン蓄電池。この蓄電池は、電極の間をリチウムイオンが移動することで充電・放電します。他の電池と比べて軽くて大きな電力を持っているのが特長です。継ぎ足し充電に向いているのでパソコンや携帯電話のバッテリーにも使われています。

次は鉛蓄電池。電極に鉛を用い電解液として希硫酸を用いた電池になります。自動車のバッテリーや産業用機器のバックアップ電源として用いられることが多く、重くて大きい分、高い電圧を発揮します。注意したいのは、鉛蓄電池は継ぎ足し充電の繰り返しにより放電電圧が低下することと、人体や環境に有害な物質を含んでいること。特に後者の理由によって、一般の廃棄物として処理することはできず、リサイクル制度を利用する必要があります。

最後に紹介するのは、ニッケル・水素電池。これは電極にニッケルと水素吸蔵合金を使用した蓄電池のこと。繰り返し使えるタイプの乾電池や、デジタルカメラや携帯音楽プレーヤーの小型バッテリーとして一般家庭でも広く使われています。また、ハイブリッドカーのバッテリーとしても採用されています。

※水素を吸わせることを目的として開発された合金のこと。

まとめ

省エネを加速させてくれる蓄電池。太陽光発電システムと組み合わせれば、力を引き出し、大きな節電効果をもたらしてくれるはずです。「自分の住まいに合った蓄電池を考えたい」という方は是非お問い合わせください