エコな発電方法として注目されている太陽光発電。でも、よく考えるといつも何気なく浴びている太陽光が便利な電気エネルギーに変わるって不思議だと思いませんか?今回はそんな疑問にお答えするため、「どのように太陽光発電が実現されているのか」、そのプロセスをご紹介。「つくる・集める・整える・活かす」の4ステップで太陽光発電の仕組みがわかります。

ステップ1 電気を「つくる」

太陽光発電に関する素朴な疑問、「太陽光がなぜ電気に変わるのか」。その秘密は「光電効果」と呼ばれる現象にあります。屋根に設置された太陽電池モジュール※1に組み込まれている半導体に光が当たることによって電気が発生するメカニズムを使っているのです。太陽光エネルギーが電気エネルギーに変換される割合のことを「変換効率」と言います。変換効率は、太陽電池モジュールの素材によってまちまち。もしも住まいへの設置を検討される際は、この変換効率も一つのポイントになります。

※1 通称「太陽電池モジュール」

ステップ2~3 電気を「集める・整える」

太陽電池モジュールで発電された電気は、一度「接続箱」と呼ばれる機器に集められます。しかし、実はそのままでは電気は家庭で使用できないとご存知でしたか?その理由は、電気の流れ方の違い。太陽電池モジュールで発生した電気の流れ方は「直流」。導線を流れるときに、向きや大きさが変わらず一直線に流れるのが特徴です。一方、家庭で電化製品を使用する際の電気の流れ方は「交流」。導線の中を行ったり来たり、向きを交互に変えながら流れることが特徴です。電化製品を使うとき、コンセントにプラグをどちらの向きで差し込んでも使えるのは、この交流の特徴によるもの。「パワーコンディショナ」と呼ばれる機器によって、太陽電池モジュールで生み出された直流の電気を交流へと変換します。

ステップ4 電気を「活かす」

パワーコンディショナを使い、直流から交流へと変換された電気。太陽光発電で生まれた電気は、そこではじめて家庭用電気として電化製品に利用できるかたちになります。その際、家庭のコンセントまで電気を届ける役割を担うのが「分電盤」。適切に電気を割り振り、余った電気は自動で電力会社に売電します。売電とは、特に太陽が出ている日中に発電量が家庭の電気使用量を上回ることで生まれた余剰分の電気を電力会社に売る仕組みのこと。仕組みを聞くだけでは手続きが面倒そうに感じますが、この分電盤のおかげで手間をかけずに売電を行うことができるのです。

まとめ

「つくる・集める・整える・活かす」。4つの技術が組み合わさることで可能になる太陽光発電。太陽光が電力へと変わる謎は解けたでしょうか。より詳しく知りたい方はぜひ他の記事もご覧ください。