太陽光発電は、多くのご家庭にとって、一生に一度の決して安くはない買い物。だからこそ、購入後に後悔しないように、費用についての基礎知識を押さえておくことが大切です。ここでは、設置費用の目安や、価格の仕組みなど、太陽光発電システムを選ぶときの「お金」に関わる5つの鉄則を紹介します。

鉄則1 費用の目安を知り、支払い計画を考えよう

太陽光発電システム導入の「相場」についてわかる人は決して多くないと思います。しかも、太陽光発電は、ご自宅の屋根の向きや面積、屋根材の種類などによって、設置するシステムや容量が異なる完全オーダーメイド。それらの条件によって、費用も変わります。

メーカーによって価格の幅がありますが目安としては、1kWあたり24万円〜35万円程度だと考えるとよいでしょう※1。住宅用太陽光発電の平均容量4.90kWだと想定すると、設置価格の目安は、120万〜171万円程度。販売施工業者から、見積もりをとったとき、工事費合わせて1kWあたりの費用が、上記の範囲内に入っていなかった場合はその理由を確認し、検討の参考にしましょう。

また、初期費用だけでなく、毎月の発電・売電のバランスを確認することも重要です。家電のような消費財とは異なり、太陽光発電システムは「電気を生み出すことのできる生産財」。そのため、「月々の電気代・売電収入・ローン費用」を踏まえて、無理せずに、かつメリットも確保できるお支払い計画を立てられるよう、販売施工業者などの専門家にシミュレーションをお願いするとよいでしょう。

※1 出展:平成30年2月調達価格等算定委員会配布資料 経済産業省より

鉄則2 費用の仕組みを知ろう

ここでは、太陽光発電の価値と、費用の内訳について紹介します。


太陽光発電の価値

まずは、太陽光発電の価値について。太陽光発電システムは、メーカーや製品によって性能や特徴が異なり、価格はさまざま。しかも住宅の条件に合わせた完全オーダーメイドの商品。一律でいくらとは言えないので、その価格が妥当なのか、損なのか判断しにくいものです。だから、費用だけで見ると安く感じられる商品も、発電量で考えると「実はお得ではなかった」というケースもあります。

例えば、同じ条件下で、「2kW70万円」と「3kW105万円」の2種類の見積もりがあった場合、初期費用で考えれば確かに前者の方がお得ですが、詳細なシミュレーションを行うと後者の方が発電量は多くなり、毎月の電気代は安くなります。

 

また、現在は売電価格が買電価格よりも高いため、たくさん発電・売電することで初期費用の回収期間が短くなる場合も。太陽光発電システムの費用を考えるときは、初期費用の額の大小だけでなく、「その価格・プランでどの程度発電できるのか」という点にも注目しましょう。


太陽光発電システムの費用の内訳

次に、太陽光発電システムの費用の内訳について。実は、太陽光発電システム導入にかかる費用は、「屋根に載せる太陽電池モジュールの費用」だけではありません。実際にかかるのは、太陽電池モジュールのほかに、周辺機器の費用、設置工事費、補助金の申請手続きや保証などの諸費用をトータルした金額になります。そのため、太陽電池モジュールを激安で販売している業者があったとしても、工事費や諸費用を含めると大幅に金額が増えるケースもあります。また、工事費や諸費用が極端に安い場合も要注意。工事を最低限の部材で行って後々不具合が生じたり、保証内容が少なくてトラブルがあったときに対応してもらえないことも。太陽光発電システムを導入する際は、「設置コストはかかっても技術が高くて安心できる販売施工会社にお願いしたい」「保証だけは手厚い方がいい」など重視するポイントを決めた上で、「機器費」+「工事費」+「諸費用」の金額を確認しましょう。

鉄則3 専門家に実際に屋根を見てもらおう

住宅によって、屋根の形状や材質、周辺環境はさまざま。その特徴に最も合わせたメーカーや工法を選ぶことで経済効果にも大きな差が出てきます。そのため、厳密に経済効果をシミュレーションしたい場合は、自宅の屋根の図面や月々の光熱費などの調査が必要不可欠。そのような調査をせずに作成される見積もりは、導入後実感できる費用対効果とズレが生じてくる可能性が大きいので、販売施工業者を選ぶ際は要注意です。太陽光発電システムの導入を検討する際には、必ず屋根を見てもらった上でシミュレーションを行い、「どのメーカーが最適か?」「どんな工法がよいのか?」確認しましょう。

鉄則4 自治体や電力会社の制度を活用しよう

2009年より「余剰電力買取制度」がスタートし、電力会社への売電ができるようになりました。さらに2012年より、一定の条件をクリアした場合に10年間安定した価格で売電収入が得られるように、初期費用の回収期間が20年前後から10年前後に短縮できるようになりました※1

ただし、この再生可能エネルギー固定買取制度にも申し込み期限があります。現在の売電価格(1kWあたり26円※1)は平成31年3月末までに電力会社へ需給契約申し込みをされた方が対象※2。太陽光発電の普及と初期費用の低下に伴い、売電価格は減少する傾向にあり、平成31年4月以降については売電価格が変更になる可能性もあるので、ご注意ください。

また、都道府県や市区町村の中には、太陽光発電システム導入に関する補助金制度を設けている自治体があります。予算と対象者の上限を設定し、年度ごとに運用しているケースが多いので、お住まいの自治体の補助金制度をよく確認しましょう。

※1 「再生可能エネルギー固定買取制度」より。容量10kW未満で出力制御対応機器の設置義務がなく、平成31年3月末までに設備認定を受けた場合の売電単価で、余剰での電力買取となります。詳しくは販売施工業者までお問い合わせください。
※2 詳しくは各電力会社へお問い合わせください。

自治体の詳しい情報は、こちらのページをご確認ください。

鉄則5 ローンの借り換えでお得に導入しよう

太陽光発電システムも、マイホームと同様、ローンを組むご家庭が多いですが、設置後のローンメンテナンスがとても重要。例えば、「既にマイホームを建てているけど、太陽光発電システムを導入したい……」というご家庭の場合、より低金利の住宅ローンに乗り換えることによって、月々のお支払いは変わらず、太陽電池や蓄電池を設置することも可能です。

詳しい情報はこちらの記事「住宅ローンの借り替えで、ソーラーローンもお手軽に」よりご確認ください。

まとめ

メーカーや製品によって、価格が異なる太陽光発電システム。「その価格は妥当なの?」「どうしてその価格なの?」「もっとお得に導入できないの?」といった疑問が湧いたら、是非このページを参考にしてみてください。