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コジさんのエコな日々

2012年02月24日(金)

第6回:NPO法人「共存の森ネットワーク」森山紗也子さん編vol.1

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コジさんエコロジスト対談/NPO法人「共存の森ネットワーク」森山紗也子さん編vol.1

今回は、森と人の暮らしをつなぐNPO法人「共存の森ネットワーク」より、森山様をお迎えしました。

NPO法人「共存の森ネットワーク」より、森山さん
森山:
「共存の森」は、活動の原点は名人にスポットを当てようという取り組みでした。
【森山さんプロフィール】
共存の森 2008年よりNPO法人共存の森ネットワークの事務局として勤務。 「聞き書き甲子園」の運営をメインに担当するほか、「共存の森づくり」の活動などをサポートする。

【共存の森ネットワーク】
人と自然、人と人、世代と世代をつなぎながら、 持続可能な社会づくりのために、さまざまな活動を展開。
ホームページ:http://www.kyouzon.org/
小島:

「共存の森ネットワーク(以下 共存の森)」はどのようにして始まったのですか?

森山:

「共存の森」は、活動の原点である「聞き書き甲子園」という活動があります。まずは、こちらの活動の始まりからお話ししますね。
「聞き書き甲子園」よりも前に、林野庁と国土緑化推進機構とで、森の名手・名人を毎年選定するという事業がありました。木こりや炭焼き、木材搬出者、木材加工の工芸師など、あまり知られていないけれど素晴らしい技術をもった名人にスポットを当てようという取り組みでした。そこに、「共存の森」の理事長で作家でもある塩野米松が、自らが執筆の際に行う「聞き書き」という手法を取り入れて、高校生が森の名手・名人から聞いた話を高校生自身が「聞き書き」にまとめたのが「聞き書き甲子園」の始まりです。
エコsamurai君
塩野は、若者が名人に聞いたことを「聞き書き」にしていくことによって、技術や風習の伝承ができるのではないかと考えたのです。それが今から10年ほど前で、当時は林野庁と文科省の事業として「森の聞き書き甲子園」という名称でスタートしていました。その事業を民間が受け取って継続することになり、「共存の森」の前身である「樹木・環境ネットワーク協会」が運営していましたが、「聞き書き甲子園」へ参加する高校生や、参加を体験した後の継続的な取組みとしての活動をサポートする「共存の森づくり」といった活動の規模が大きくなったために、これらの活動を主に行う団体として「共存の森」が独立した形になります。
「樹木・環境ネットワーク協会」が主に都市部に住む人が身近にある自然、例えば新宿御苑や動物園などの街中の自然に親しむ活動が中心なのに対し、「共存の森」では農村部まで出かけて行って森や山などの自然を相手に活動するといったように方向性が違ってきたことも、独立の理由の一つだったようです。
小島:
名人を発掘すること、それを高校生が聞きに行き伝承を受けて記録する。この二つを組み合わせたわけですね。
森山:

名人の技を記録として残すということが目的で始まったのですが、参加した高校生たちがその作業を通して、すごく成長するということが分かりまして、その成長の大きさに我々自身驚かされることが多くあります。さらに、名人たちも若者が真剣に話を聞いてくれることによって心境が変化するようですね。

小島:

話を聞く方も、話す方も刺激になるのですね。

森山:

名人たちにとっては、毎日の暮らしの一部となり淡々とこなしていた仕事が、高校生を驚かせ心を動かしていることが何よりの喜びのようです。職業選択の自由などなく、親の仕事を当たり前のように引き継ぎ、仕事をこなしていたように感じられていた日々こそが、実は技の伝承そのものであることを名人自身が改めて考えるのかもしれません。

小島:

職業選択だけでなく、どこに住むかも何をするのかも、親の職業を継ぐかどうかも自由になっている現代では、自分で自分の進路を決める高校生にとっては非常に有意義な時間になりますね。

コジさん
小島:
自分で自分の進路を決める高校生にとっては非常に有意義な時間になりますね。
森山:

選択肢が多いからこそ迷ってしまうのです。
「共存の森」で制作した映画『森聞き』の中で、少女がおばあさんに「仕事は好きですか?」と問いかけるシーンがあります。しかし、おばあさんにとって仕事は好きだからしているのではなく、必要だからやっていることなのです。田を耕さなくては収穫できないから、耕す。それ以外の選択肢はないのです。思えば、少女にとっては「好きなことを仕事にする」という先入観のようなものがあったのかもしれません。現代の少女たちの価値観と、おばあさんたちの世代の価値観は違うということを感じることも、少女の成長には大切なことなのではないでしょうか。

小島:
何のために仕事をするのか。好きなことをするということもそうですが、それよりもっと、自分が何をしていきたいのか、これから先の人生をどう生きたいのかということまで考えて仕事をしていくべきだと思いますね。仕事というのは、その人の暮らしだけでなく関わる多くの人にも影響を与えていくものです。ですから、自分は何をしたいのかと問いかけながら仕事を選んでいけばいいのではないでしょうか。
森山:

名人たちが幼かったころは昭和初期、ちょうど戦中だった方も多く、仕事を身につけることが生きる基盤をつくることそのものでした。仕事することが生きることに直結していて、真剣勝負だったのです。
生きるために働くという重さ、深さを、今の高校生はなかなか理解できないようですが、何かしら心に引っかかるようですね。そのとき心を動かされた高校生たちが、「聞き書き甲子園」以降も「共存の森づくり」という活動へ移行して継続的に参加しています。
その活動拠点は全国に6地域7集落存在し、地域の方々に協力していただきながら活動しています。「聞き書き甲子園」を経たメンバーが中心となり、年に数回その集落に通って地域の方と一緒に森の整備をしたり、米作りや農業などのそこに息づく暮らしを体験したり、今はもう行われていない縄ないから行ってのわらじ作りなどを体験したりしています。かつてはあったが失われつつある暮らしの伝承を受けることも活動の一つです。

共存の森 森山さん
森山:
心を動かされた高校生たちが、「聞き書き甲子園」以降も「共存の森づくり」という活動へ移行して継続的に参加しています。
小島:
とてもおもしろい活動ですね。自然を守ると一口で言っても、自然に手をつけずに放置することだけが自然保護ということではないですからね。やはり、そこで生きる「人間の暮らしを含めた自然」を守っていくということが大切なのだと、お話を聞いて改めて思いました。
森山:

今の高校生たちは、木を切るということに抵抗を感じることが多いのですが、今我々が目にすることができる農山村部などの森は、人の手によって維持されていると言ってもいいのです。20~30年成長した木は切られ、木材や燃料として利用されまた新しい木が育つ。切られてから1~2年、そこには遮るものがないために太陽がよく当たり、山菜などの植物がよく育ち動物も集まります。そしてまた数年たつと木が成長し、また切られる日が来ます。その森ではたくさんの命が共存し、循環しているのです。その森のサイクルを守るのがそこに暮らす人々であることを、訪れた高校生たちに肌で感じてほしいと思っています。一度人間の手が入った森は、その人間たちも森の一部に組み込まれていくのです。かつては人間が整備していたのに現在は放置されてしまっている森がたくさんあります。なぜ人間が入り込めなくなってしまったのか、その理由を考えていくことも活動の重要な要素になっています。

小島:
原生林などにおいては、自然更新されていくことを重要視して人の手を入れないようにしているところもあるのかもしれませんが、たとえば、温暖化防止の面から言うと、木というのは成長する過程でCO2を吸収していくものなので、木が生えているだけではだめなんです。古くなった木は切り、木材として活用し、新しい芽を成長させて新しい森にすることによってCO2が減っていくのです。成長し循環するということが大切なのです。自然は大切、緑を守りましょうというキャッチコピーのような環境教育では、何か足りないと感じるからこそ、参加した高校生たちが驚きを感じたり心を動かしたりするのでしょうね。
昨今、持続可能性の観点から従来の消費型社会ではなく、循環型社会への変革が求められていますが、かつての日本の森や里山には循環型社会が存在していたということですよね。そこを見つめ直していくことが、これからの持続可能な循環型社会というものを考える上で非常に大事なヒントになっているような気がします。
森山:

もうひとつ、社会人を対象にした「なりわい創造塾」という活動があります。かつて大学などで環境や農業を学んだ方、週末田舎暮らしを実践したいと考えている方など、理想はあってもなかなか実現できない人がたくさんいると思います。そういう方々に向けて、いわゆる「半農半X」な暮らしを提案しています。突然農村部に移住するのではなく、週末などに農村部に出向いて農作業の大変さや農村部で抱えている問題などに向き合ってもらい、それらの体験を経る中で、移住も選択肢の一つにしてもらいつつ、ゆくゆくは自給自足を、さらにはエネルギーですら自分たちで賄っていけるような人材を輩出していきたいと考えています。
月に一度農村部に通い、さまざまなプログラムを組み活動しています。主に20~30代が中心ですが定年後の再スタートと考えて参加してくださっている方もいます。今年は埼玉県小川町で行っていて、つい先日の回では森に入り間伐を行いその木材で自然エネルギーを作るという活動をしました。

小島:
移住したい人もいれば、週末だけでいい人、年に数回だけ活動したい人など様々な人がいると思います。人によって参加できる範囲も異なりますし、気軽に参加できるフィールドを作っていくことが大切ですね。
森山:

都会に暮らしていると、農村部に出かける機会は少なくなってしまいます。たとえ一回だけでも、そこで出会ったおばあちゃんから野菜を送ってもらったりする。そんなちょっとした繋がりでも構わないと思っています。おばあちゃんにとっても、自分の仕事を応援してくれる人がいるということが励みになるでしょうし、参加者は都会では手にできないおいしい野菜を食べられますしね。
「山や森と関わる」ということ、そして「そこに暮らす人々と関わる」ということこそが我々が築いていきたいことなのです。そこで暮らす人々を介して自然と繋がっていくという関わり方こそが、自然と人間が共存していく方法なのではないでしょうか。

小島:
顔の見える付き合い、気持ちの通う付き合いができる場を提供すること、そしてその人たちと関わることが自然との関わりにつながっていくという考え、すばらしいですね。私も、渋谷で花を育てる活動「シブハナ」をやっていますが、大変参考になるお話でした。今回は、どうもありがとうございました。
森山さん&コジさん

次回は、「共存の森」での森山様の活動内容や、それぞれの活動への参加方法など詳しくお話していただきます。お楽しみに!


投稿時刻 15:48 | 個別ページコメント(0)トラックバック(0)
2012年02月03日(金)

第5回:「京セラソーラーコーポレーション」大鶴倫世さん編vol.2

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コジさんエコロジスト対談/第5回:「京セラソーラーコーポレーション」大鶴倫世さん編vol.2

今回は、日本の太陽光発電システムの先駆け的存在の京セラソーラーコーポレーション マーケティング部 大鶴様をお迎えしての対談第2弾です。女性ならではの視点や、太陽電池に関わる立場としての熱い思いを語っていただきました。
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【関連リンク】京セラ太陽光発電システム
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小島:

御社では、販促にキャラクターやマンガも取り入れていらっしゃるそうですね。大鶴様もその販促物に関わられているとお伺いしました。

大鶴:

きっかけは、営業現場から女性向けに分かりやすい販促資料を作って欲しいという要望があったことからでした。「太陽電池がどういうものなのか?」ということが簡単に分かるものを作ろう!と考えました。30~40代の女性をターゲットにして、「太陽光発電とはどういうものか」、「家計への効果は?」、「環境効果はどうなの?」など、知って欲しい情報をまとめました。実はこのマンガ、最初は男性社員には不評でした。雑誌の挿絵風のいわゆる「ゆるい」イラストが、どうも男性には受け入れがたかったようですね(笑)。しかし、私を含めほとんどの女性社員は「ゆるい」イラストが気に入っており、このイラストなら女性に訴えかけられると思い、なんとかこれで進めてほしいと強く要望しました。
コジ:
太陽光発電メーカーや販売店の営業現場は男性が多いので、どうしても男性目線になってしまいがちですが、お客様は多くがご家族でお住まいです。女性である奥様に訴えかけるような女性目線がとても大切になりますよね。
コジさん
コジ:
奥様に訴えかけるような女性目線がとても大切になりますよね。
大鶴:

女性に訴えかける内容とビジュアルにはこだわりました。実は、太陽光発電のイベント運営に参加させて頂いた折りに、ある男性のお客様が太陽光発電に大変興味をお持ちになりましたので、パンフレットなどをお渡ししたのですが、その数十分後に資料をそっくりお返しに戻っていらしたことがありました。「奥さんに返してきなさいって、おこられちゃった。折角貰ったのにごめんね」と謝ってくださりました。
もう一度足をお運びいただいたことは嬉しかったのですが、奥様に受け入れられなかった印象があり、ショックを受けました。私たちは、製品に愛情を持っておりますし、自信もあります。けれども、パンフレットすら目を通すことなく却下されてしまうこともあるのだと、身をもって知りました。まずは女性がふと目をとめるようなイラストや雰囲気を出すことが大事なんだと。確かに、自分自身もかわいいイラストのパンフレットに興味がわきます。ちょっとしたきっかけでもいいので、冊子だけでも持って帰っていただきたい!と考えたのです。

「ゆるい」イラストのパンフレット

ほのぼのとした「ゆるい」イラストのパンフレット

コジ:

女性の「かわいい」という感性に訴えかけるのは、女性ならではの視点ですね。こちらのキャラクター「エコSAMURAI君」も、独特のかわいさで女性に受け入れられそうですよね。

大鶴:

エコsamurai君

こちらは、私が上司に言われて気軽に描いたものが好評を得て、本格的にデザイナーの方に依頼してキャラクターとして誕生したものなのです。まだまだ、上手く活用できていないのですが、キャラクターは、パンフレットやイベントで活躍するだけでなく、製品のイメージにも関わります。そのキャラクターがいるだけで場が明るくなるような、ほっとするようなキャラクターを目指しています。私はまとめ役としての立場もあるので、自分の感性と一般的な意見とのバランスを考えていますが、自分の「かわいい!」と思う感覚も大切に、キャラクターをきっかけに太陽光発電を知っていただければいいなと思っています。

コジ:

大鶴さまが太陽光発電の普及のために心がけていることはなんですか。

大鶴:

太陽光発電は「再生可能エネルギー」の1つとして、大きな可能性を持ったエネルギーの1つです。
自然の力を利用したエネルギーが広がっていく。それは事業を始めた当初に描いていた「夢」でした。「夢」だと思っていたことが現実になる節目に立ち会えていることに誇りを持っています。
人生で、仕事で、このような経験が出来ることは幸せですし、感謝しています。そして、太陽光発電を含む再生可能エネルギーをたくさんの場所で選択いただけたらいいなと思い、活動しています。

京セラソーラーコーポレーション 大鶴倫世さん
大鶴:
「夢」だと思っていたことが現実になる節目に立ち会えていることに誇りを持っています。
コジ:
私もこの仕事をしてもうすぐ10年ですが、太陽光発電に関わる人は大鶴さまのような思いを抱いて仕事をしている人が多いですよね。太陽光発電は単なる商品ではなく、自分たちの気持ち、思いを売っているようなところがありますからね。
最後に、これから太陽光発電を検討されている方にメッセージをお願いします。
大鶴:

ご検討されている方は、ある程度の情報収集をされていることと思いますが、ぜひ販売員や実際に製品を使用している方から話を聞いていただきたいと思います。販売店に相談して、多くの製品の中から自分の生活と家の屋根に一番合ったものをじっくり選んでいただきたいのです。
京セラの太陽光発電は、多くのラインアップを取りそろえておりますし、お客様のお家の屋根にどのようにフィットさせるか、ライフスタイルに合わせた最適なシステムを考えてご紹介することを第一に考えておりますので、わからないことや不安なことはお気軽にご相談ください。きっと、お客様一人ひとりにぴったりの製品が見つかると思います。

大鶴倫世さん&コジさん
<第5回対談・編集後記>

大鶴様には二回にわたり、太陽光発電の販売に関わる立場から見た製品・会社へ思いや信念をお聞きしました。女性ならではの観点の施策や現場から学んだ事など、実際に関わられているからこその貴重なお話をうかがえ、非常に意義のある対談となりました。お忙しいなか、取材にご協力いただき、ありがとうございました!



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