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コジさんのエコな日々

コジさんのエココラム

2011年06月24日(金)

コジさんエコロジスト対談/第4回:「ステップチェンジ株式会社」松村直輔さん編 vol2

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コジさんエコロジスト対談/第4回:「ステップチェンジ株式会社」松村直輔さん編vol2

今回は、地球と人とが共存する持続可能な「ライフスタイル」「価値観」「文化」を次世代の人々へつむいでいくことを理念として運営されている、ステップチェンジ株式会社の松村様をお迎えしての対談第二弾です。楽しみながらできるエコ活動の紹介、環境を軸にしたこれからの人と人との関わり方など、興味深いお話を伺うことができました。

コジ

環境に関して、人々が興味をもつポイントは無数にあると思うのですが、その一つひとつをどのようにして捉えていこうとお考えですか。

松村:

松村直輔さん
私たちは、まずはエコ関連の商品販売をスタートしました。
eco for you(エコフォーユー)というショッピングサイト(http://www.eco4u.jp/store/)を運営しており、自転車やエコ洗剤、エコバッグ、家庭用品など多数の商品を取り扱っています。 例えばエコ洗剤が選ばれる理由に、手荒れの軽減や赤ちゃんの肌のためという理由が多く挙げられます。エコ洗剤とは排水になって川に流れていっても、魚や他の生態系に悪影響を与えないような成分でできているものを指しています。肌に優しいという理由で選ばれたものが、水を汚さない、魚を殺さないという相乗効果があることを知ってもらうことも大切です。さらに水の大切さ、普段何気なく使っている水の量、水を運ぶためのエネルギーや、お湯を沸かすガスや電気のこと、そこから排出されるCO²のこと、というように連鎖的に興味を持ってもらうように促しています。1つの商品を売ることだけが目的ではなく、環境活動への啓蒙になるようにと考えています。

コジ
「エコチャレ」というサービスも、啓蒙活動の一環ですよね。
松村

エコチャレ
「エコチャレ」
そうですね。「エコチャレ」(http://www.ecoichi.com/)は、いかに楽しく省エネしてエコライフを実践できるかということをご紹介したネット上のコミュニティで、無料で体験することができます。いろいろな課題にチャレンジしてポイントを貯め、素敵なエコ商品をゲットするという、大人も子供も楽しめる内容になっています。例えば、環境家計簿をつけてCO²排出量を他のメンバーと比較したり、ランキング化して競争したりすることができます。また、「緑のカーテンを作ろう」や、「節電の方法を提案しよう」など、さまざまな課題にチャレンジし、体験談を送り、成功と認定されるとポイントを獲得できます。さらに、日常生活での「気づき」を与えるために、毎週メールマガジンを配信しています。水・ゴミ・エコライフ・環境など様々なテーマを盛り込み、少しでも多くの人を捉えるような工夫をしています。最近では原発のことにも言及し、多くの反響をいただきました。

ステップチェンジ株式会社 松村直輔さん
松村:
人と人とのつながりこそが、エコにつながるということです。
コジ
人によって、気づくポイントもモチベーションが上がるポイントも違いますから、様々な切り口での発信が求められますね。
松村

何より大切なのは楽しんで継続していくことです。「エアコンの設定温度を一度上げましょう」「水道はこまめに止めましょう」というように行為のみを啓発していても、一過的には効果があっても、継続しないことが多いのです。それよりも、例えば環境問題の映画を見ることを提案したり、本を紹介したり、または実際に水道は一分間でどれだけの水が流れるのか調べることを提案したり、トイレの洗浄の大小にどれほどの差があるのかを調べてもらったりと、関心を呼び起こし心に訴えることが継続への足がかりになると考えています。

コジ

興味を持って行動するか、言われたからその通りに行動するかでは、意識も全く違いますからね。ライフスタイルは人それぞれで、電気の使用量も違えば、車を持っているかいないか、水の使用量も家族の人数などで大きく異なります。「これをやりましょう」と方法だけを提示しても、まったく効果がない場合もあります。個人に合わせた方法を探って頂くというやり方はとても良いと思います。


「エコチャレ」では、ポイントを貯めるとどんな商品と交換できるのですか?


松村

エコバッグ、エコ洗剤、LEDライト、電力消費を計測できるワットチェッカー、ベランダ太陽光発電システム、生ごみ処理機、折りたたみ自転車などなど、ポイントに応じてさまざまなエコ製品をご用意しています。

折りたたみ自転車
折りたたみ自転車
ちなみに、この折りたたみ自転車は、メーカーと共同開発で進めたもので、自慢の一品です。車、電車、バスで移動している距離を、少しでも自転車でカバーすることができたらそれだけエネルギー消費を抑えられることになります。どうしたらもっと自転車に乗るだろうかと考えた結果、「軽い」「折りたためる」「アシスト付き」の3点に辿り着きました。この自転車は、アシスト付きでも12?しかありません。アシストなしバージョンは7?です。普通のアシスト付き自転車は23?ぐらいで、電池が無くなると、その自転車の重さで漕ぐのが容易ではありません。こちらは12?しかないので電池が切れてもスイスイ進めると非常に好評です。

コジ

自転車と車の使用頻度もそうですが、都市と地方の生活ではエネルギー消費にも大きな差があるのではないでしょうか。

松村

田舎に住んでいるからエコライフだというわけではありませんからね。地方では車を一人一台持っていたり、家が広かったり、それぞれの部屋にテレビやエアコンが完備されていたりと、一人あたりのエネルギー消費が多くなりがちです。マンションなどの集合住宅では、壁と壁が隣の家とつながっていますから、暖房効果が高いので冬場の暖房費も一軒家に比べて少なくて済みます。都市部では部屋数も少ない場合が多く、都市と地方では一軒当たりのエネルギー消費には大きな差があります。家族がそれぞれの部屋で過ごすのではなく、たまには皆で1つの部屋に集まり、一家団欒の時を過ごしてみるのもいいですよ、という提案をしてみたこともあります。

松村直輔さん&コジさん

コジ
都市部では家庭内消費は少なくても、生活にまつわる間接消費が多いと聞きますが。
松村

そうですね。例えばショッピングセンターで消費される電力や、食品などを運ぶ運輸、生活に関わるエネルギー全体を見ると都市部での消費は大きくなります。私たちは家庭だけでなく、コミュニティ全体としてエネルギー消費を考えなければなりません。今後の社会では、消費者が中心になって自分が使うものに責任を持っていくことが大切です。
  先日「エコチャレ」で出した課題の一つに、「過剰包装をやめよう」というものがあります。私がよく通うパン屋での話ですが、1つ1つ丁寧に袋に入れてくれ、さらに大きな袋に入れてくれていました。そこで、私は毎回「全部同じ袋に入れてください」と言い続けると、しだいに顔を覚えられ何も言わなくても1つの袋にまとめてくれるようになりました。そしてレジに「包装をお断りの方は、一声おかけください」と表示がでるようになりました。こんな風に、消費者が声を上げることによって、提供する側に変化を与えることもできるのです。いつかこれが、「包装をご希望の方は一声おかけください」までに変わる日がくるといいのですが。

コジ
そこまでには、まだまだ時間がかかりそうですが、行動することの大切さを感じますね。
松村

「スマートシティ」「スマートグリッド」など環境用語を耳にしますが、必要なのは一人ひとりが「スマートピープル」になることです。もっと、モノや資源、環境に対して感謝の気持ちを持ち、賢く選び、考え、行動する。そのような一人ひとりの心がきっと未来を変えていくのではないでしょうか。震災以来、原子力発電に「NO」と言える人が随分と増えましたが、例えば消費者が原子力で作られた電気と、太陽光などの自然エネルギーを含む原子力以外の方法で作られた電気を選択できるとしたらどうでしょう。原子力発電の電気は確かに安いかもしれない。けれども多くの弊害をもたらしたのも事実です。消費者が、原子力発電の電気を選ばなければ、原発は必要なくなるのです。消費者が選択することにより、本当のニーズに合わせたサービスや商品が提供される社会を目指すべきだと思います。

コジ
大口需要の法人などに対しては電力の選択ができるようになってはいますが、それが個人レベルで行われるという発想ですね。太陽光発電は、個人レベルで「自分で電気を作る」ことを実感でき、環境負荷も小さい。発電のプラントはたいがい色々とメンテナンスが必要で、しかもなんらかのリスクが伴うことが多い。しかし太陽光発電は音も振動も、煙もでない。そして、どれほど発電できてどれほど使っているのかをモニターで確認できるので、エネルギーに対する感覚が変わっていくように感じます。個人レベルで意識が変化する、これが最も大切なことです。太陽光で発電しているからといって、電気を使いたいだけ使っていいわけではありませんからね。「電気は皆の限られた共有財産である」という考えがそれぞれの人に芽生えていかない限り、何も変わっていかないのです。

松村

松村直輔さん
日本には、発電可能な資源がまだまだ眠っています。太陽熱発電、地熱発電、バイオマス発電、小水力発電など。中でも地熱発電は多くの可能性を秘めていますが、地熱利用できる場所が国定公園である場合が多く、開発が進みません。日本の地熱埋蔵量は世界3位です。埋蔵されているすべての地熱を利用すれば原発は必要なくなるとも言われています。発電時にCO²を排出せず、開発までに設備投資はかかるものの、維持費は安くて済むというメリットがあります。しかし現状は、国の制約や反対運動などに阻まれ、あまり普及していません。中東からエネルギー資源をわざわざ運んでくること自体に、ものすごいエネルギーが使われている現状。100台近くのタンカーが列を連ねて、石油を運んでいるのを想像してください。それより、身近にあるエネルギーをもっと有効に活用しようではありませんか。「日本には資源がない」というイメージができあがっていて、諦めているように思います。できることをすべてやってから、足りない分は海外から輸入するというのが、本来の姿です。太陽光発電も、すべての屋根にパネルが載っているわけではない。まだまだ国内で電気を作ることができるのです。

コジ
大きな転換を迫られていますね。
松村
日本人は、細やかなニーズに対応して商品開発をするのが得意です。例えば、リモコンスイッチを押す力で発電して電波を飛ばす、という技術があります。リモコンの電池がいらなくなるというエコな技術です。こんな風に、何かを動かすために使う力を利用して発電する技術が、もっと普及するといいですよね。フィットネスジムで、大汗かいてカロリー消費しながら、エアコンをつけている矛盾・・・。あの運動量で発電してエアコンに回すようなことも技術的には可能ですよね。
コジ
技術的には可能でも、設備投資に費用がかかり普及しないのが現実ではないでしょうか。残念ながら電気を買ってエアコンを回したほうが、経費がかからないということでしょう。
松村
電気料金が安すぎるのではないでしょうか。今の電気代には原料や発電コストは含まれていても、環境破壊を修復するためのコストが含まれていません。そういったコストを含めれば電気代は高くなるはずで、電気代が高ければ、太陽光発電へ初期投資をしても、月々の電気代を自分で賄っていけるので、割に合うようになります。企業も、自然エネルギーの開発に力を入れるようになるかもしれません。
  そもそも、石油や天然ガスを燃やして残るのはCO²、原子力で残るのは何十万年も有害物質を発し続ける廃棄物です。太陽光発電では何が残るか、それは次世代でも使える発電システムという「資産」です。将来を視野に入れて考えると、同じ電気でも価値が全く違ってきます。太陽光発電の設置に、自分たちの世代では何百万円というお金がかかるとしても、子供たちにそれを残すことができます。化石燃料は悪いものしか残しませんが、太陽光はクリーンなエネルギーを発電し続けてくれます。比べ物にならないほど価値のあるものなのです。
松村直輔さん&コジさん
コジ
震災以後、多くの人が電気の大切さに気がつきました。エネルギーに対する考え方に大きな変化が生まれたのは間違いありませんね。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

松村

松村直輔さん
こちらのサイトをご覧になる方は、太陽光に関心がある方がほとんどだと思います。それだけでも素晴らしいことです。関心を持つということが、実は大きなハードルなのですから。「ともに、同じ志をもって、がんばりましょう!」と言いたいです。当社の企画「エコチャレ」(http://www.ecoichi.com)にもぜひご参加ください、楽しみながらエコを実践していきましょう。

太陽光、蓄電池など、今回の震災でさらに注目されていますが、一人でなんでもやろうとしても限界があります。そこで、コミュニティという考え方を思い出してほしいのです。誰かが作った電気を誰かが使う、という考え方にシフトしていただきたいですね。
洗濯機や掃除機をコミュニティで共有することも考えられると思います。一日でほんのわずかな時間しか使わないものは、共有できる可能性がありますね。

コジ
カーシェアリングも広まっていますしね。
松村
年々、人口は減っているのに世帯数は増え、そしてエネルギー消費量も増えています。これはつまり単純に部屋数が増えて、一人きりで過ごす人が増えているということなのです。エアコンの設定温度を一度上げることより、誰かと一緒にすごして一人で使う電気を減らすことのほうが、ずっとエコです。
コジ
環境に無関係と思えることでも、実は深いところでつながっているということでしょうか。私が活動している渋谷で花を育てる活動「シブハナ」も、実は都市生活者のコミュニティをどう作るかということを大事に考えています。
コジさん
コジ:
エコと絆。まさに今求められているテーマですね。
松村
人と人とのつながりこそが、エコにつながるということです。一人きりでいるよりも、誰かと何かを共有する。そこにあたたかな絆が生まれます。考え方の転換で、もっとエコで、もっと温かみのあるライフスタイルを提案していきたいですね。家族、地域、さらにそれ以外のコミュニティとつながっていくことがとても大切です。
コジ
エコと絆。まさに今求められているテーマですね。独自の切り口で、ライフスタイルの転換を訴える、とても興味深いお話でした。どうもありがとうございました。
松村直輔さん&コジさん

<次回予告>
次回から、「夏の節電対策に向けたアイディアコラム」をお届けいたします。
ご期待ください。

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