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コジさんのエコな日々

2011年01月28日(金)

エコロジスト対談/第2回:「荒川クリーンエイド」事務局長 糸岡栄博さん編voL2

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コジさんエコロジスト対談/第2回:「荒川クリーンエイド」事務局長 糸岡栄博さん編

今回は、荒川のゴミ拾い・ゴミ調査を中心とした様々な活動を行い、川の自然や川から見えてくる環境問題を考えて市民の環境保全への意識の向上を目指す「荒川クリーンエイド」事務局長・糸岡栄博さんをお招きしての対談第2弾です。今回は、活動のやりがいや楽しさ、活動の喜びなど、これから参加を考える方にも興味深いお話が聞けました。

「荒川クリーンエイド」事務局長 糸岡栄博さん
糸岡:
「ゴミ拾い」というまじめな活動に「自然観察教室」というイベントをプラスすることによって、「使命感」と「楽しさ」の天秤が釣り合うのではないかと思います。
コジ
数ある環境保護活動の中でも、「荒川のゴミを拾う活動」を選んだ訳はなぜですか?
糸岡

荒川クリーンエイドの活動は単なるゴミ拾いではなく、環境意識啓発活動であることを追求して行っています。知れば知るほどその質の深さに共鳴しました。それから、団体を引っ張る人間がいるからです。

今の代表理事の佐藤は、いい意味で人を巻きこんでどんどん夢中にさせてしまうカリスマ性を持っているんですね。僕もその「夢中にさせられた一人」というわけです。やりがいと楽しさを伝えてくれる人間がいて、年間参加者1万人を超えるほどの参加者の増加につながっているのではないでしょうか。

コジ
単に報酬だけでなく、やはり関わる人たちの魅力で引っ張っていく、ということも必要ですからね。
糸岡

こういった活動には「楽しさ」と「使命感」があります。天秤に例えると、この二つのバランスが非常に大切だと思います。「使命感」において言えば、私は幼いころから環境問題を意識していたこともあり、強い使命感がありました。

ゴミ拾いの様子
ゴミ拾いの様子

以前は一般企業で働いていましたが、その業務内容にNPO以上の使命感を持てなかったというのが正直なところです。当時は危機管理にかかわる仕事に携わっていましたが、その危機管理というのは、危機が発生して初めて備えが効力を発揮し、社会に貢献できるというものでした。大規模地震や新型インフルエンザなど、過剰反応してしまい不安を煽ってはいないだろうかと、疑問を抱くこともありました。

荒川クリーンエイドに参加してみて、今まさに失われていく自然を目の当たりにし、この自然を守らなければという現実を突きつけられ、この活動にさらに使命感をもつようになりましたね。

そして、もう1つの天秤「楽しさ」ですが、私の場合、たくさんの人たちとの出会いが大きな喜びにつながっていますね。この活動を通して、子ども、学生、年配の方々、大企業から中小企業の団体など、幅広い層の人たちと触れ合い、話し合うことができます。これは、前職では知り合うことができない方々です。この楽しさが充実感になっています。

糸岡さん&コジさん
コジ

同感ですね。仕事には大変なことが多々あるものですが、やはり人の役に立ちたいという思いがなければできないこともありますよね。

ところで、糸岡さんはサラリーマンからNPOに飛び込んでいかれましたが、その中で少なからず摩擦もあったのではないですか?

糸岡

様々な人がいるので、考え方が違うのは当然のことです。ビジネスライクな要素を持ち込むことを嫌がる人もいるかもしれませんが、私は団体そのものが経済的に自立することがとても大切なことだと思っています。長く持続させていくためには、安定した経済基盤の整備が必要で、継続的な活動を通じてはじめて存在意義が浸透していくからです。

ボランティアで支援する部分と、事業として成立させる部分、そのどちらも必要でメリハリが重要なんですね。

コジ
荒川クリーンエイド様では、地域の皆様との活動を大切にされていますが、参加メンバーの募集はどのように行っているのでしょうか?また、どんな方がいらっしゃるのでしょうか?
糸岡
駅置きラック
駅置きラック

当初は国からの広報予算があったんですが、現在は自分たちで予算確保しなければならなくなっているので、助成金を取ったり、企業や団体のサポート料などから得られた利益分などから広報物を作成する費用に充てています。

その内容としては、活動内容のわかる資料やポスター、リーフレットなどを荒川沿線の駅に掲示したり、参加者リーダーに配り、町内会やその他のネットワークに普及するように働き掛けたりしています。これは、駅のリーフレットを置いているラックの写真です。

コジ
メンバー、参加者ともにそれぞれ分担し、主体性を持って広報活動しているんですね。
糸岡

それから、ホームページをリニューアルしてからは、ネットを通じて問い合わせが増えています。初めて問い合わせてくださった方には、丁寧に分かりやすくPRして参加拡大を図っています。丁寧に説明しないと、ただのゴミ拾い活動としか思ってもらえない場合があるので、この活動にどんな意味があるのかをきちんと説明させていただいています。

一度きちんと趣旨を理解してもらうと、リピーターになってくれる人がとても多いのも私たちの活動の特徴ではないかと思います。参加者自らが、目的を持ち、活動を広めてくれるような内容の取り組みを実施することも大切だと考えます。

ペットボトルのゴミ
ペットボトルのゴミ

最近始めた活動の1つに、ペットボトルゴミの分類があります。水・お茶・ジュースなどに分類したところ、お茶とジュースが圧倒的に多い。そこで私たちは、水とお茶はマイボトルで持ち歩く意識を広める活動をすることにしました。

この活動の参加者は、自らの手で拾い、調査し、そして「自分たちで解決しなければならない問題だ、働きかければ解決できるかもしれない」と気が付き、目的意識を持つようになります。その目的意識こそが、活動の付加価値でやりがいになるのだと思います。

継続することの大切さを実感して、繰り返し参加してくださる方々が本当に多いですね。

コジ
活動の中で最近とても感動したことがあるそうですが、それはどんなことでしょうか?
糸岡

今年試験的に行った、生物多様性の保全(自然地を維持管理していくことで多様な生き物を戻していく活動)プロジェクトでのことです。2010年は計7回にわたるプロジェクトを行い最終回にはヨシ刈りを行いました。

いろいろな苦労もあったプロジェクトでしたが、最後の日にきれいに刈られたヨシ原に、静かに夕日がさして一面を黄金色に輝かせたんです。ヨシは刈ることによって新芽が芽吹き、来年新たな成長をします。そしてここにいる生物たちがいい形で戻ってきてくれるような気がして、大きな達成感を感じました。

自分が主体的に計画したプロジェクトであったということもありましたが、生物多様性の保全プロジェクトが、ゴミ拾いとともに荒川クリーンエイドの活動の大きな柱になっていくのだという、序章のように感じて、そのヨシ原の風景が一層感動的でした。

この仕事は、今後、国に頼らず自分たちでやっていかなくてはならないことなので、スタッフや参加者、賛同してくださる企業の方々、皆さんの意気込みも大きく、印象的な出来事になりました。

コジさん
コジ:
ゴミ拾い活動後に感動的な風景に出会えるなんて、自然がくれたご褒美のようで幸せですね。
コジ

すばらしい経験でしたね。この都心で自然の光景に感動するということはなかなかできないことだと思います。活動後に感動的な風景に出会えるなんて、自然がくれたご褒美のようで幸せですね。

ところで、クリーンエイド活動の後、「ふりかえり」や「お楽しみイベント」という活動を実施されているそうですが、具体的にはどんな内容なのですか?

糸岡
ふりかえりシート
ふりかえりシート

まず「ふりかえり」というのは、活動の最後に、ゴミを拾いながらチェックした調査カードを書記係が中心となって見直しながら「気づき」を与えるようなことをしています。

ゴミを拾いながら気がついた問題点を発表してもらうんです。ゴミを拾ったことによってどれくらい清掃場所がきれいになったかということも大切なことではあるんですが、私はふりかえり時に次の重要な講評を言っています。「皆さまが集計されたゴミデータは、最終的には全会場分をまとめ社会へ問題提起する材料にしていきます。

つまり皆様の活動が社会に発信する大きなインパクトにつながるのです。」この点について実感してもらい、さらなるやりがいを感じてもらいたいと考えています。そして参加者をどんどん増やし、可能な限り多くの参加者を巻き込んで荒川の自然を取り戻したいんです。

チェックカード
チェックカード

今日のお話の最初に、活動の天秤「使命感」と「楽しさ」の話をしましたが、この「ふりかえり」が「使命感」を感じてもらうきっかけになると思います。そして「楽しさ」の方ですが、活動の最後に「自然環境教室」というお楽しみイベントを開催しています。主に子どもたちを中心としていますが、大人もゲーム感覚で楽しめるような内容になっています。

魚や投網、昆虫、鳥、植物、干潟などそれぞれの自然に詳しいメンバーを講師に招きます。企業として参加される方々も、ゴミ拾いというまじめな活動にこの自然環境教室をプラスすることによって、家族ぐるみで参加でき、社員交流にも一役買っています。このイベントがあって、「使命感」と「楽しさ」の天秤が釣り合うのではないかと思いますね。

コジ

「ふりかえり」で一歩踏み込んで考え、そして「お楽しみイベント」でその活動自体を楽しめることが、活動の魅力になっているようですね。充実した活動内容に興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。

では、これから活動に参加したいと思っている方に一言アドバイスをお願いします。

糸岡

記念撮影

記念撮影


「使命感」を持って社会貢献したいと考えている方へですが、社会貢献活動は、参加して初めて分かることがいっぱいあります。活動内容の話を聞いただけでは、リアリティがなく敷居が高く感じてしまうことすらあります。しかし、動かないと何も変わりません。



社会貢献活動をしたいと考えるならば、我々でなくてもかまわないので、様々なNPOなどから話を聞いて、まずアクションを起こすことが第一歩です。最初は簡単な活動から始めてみるのがいいでしょう。そういった意味では、我々の活動は比較的簡単ですから、初心者の方にもおすすめできると思いますよ。



都会のど真ん中に、これほどの自然がある場所はそうないですから、わざわざ自然を求めて遠出する必要もない、そんな手軽さも我々の活動の利点です。無理なく、しかし必ず行動する。そういうスタンスが大切です。



野外料理・昼食会の様子
野外料理・昼食会の様子



そして、気軽に楽しみたい方へですが、我々の活動にはレクリエーションとしての楽しさもいっぱいあります。イベント、親睦の一環として、この活動を利用される方もいらっしゃいます。参加者自ら、バーベキューなどの企画を加えて楽しいイベントにしてもらうこともあります。こんなふうに楽しさを追求しながらその過程でボランティアとしてゴミ拾いをするというのもいいと思います。



コジ
どんな活動でも楽しくないと続けられませんからね。楽しい企画を取り入れながら、環境貢献していくという形は、多くの層の方々に喜ばれるでしょうね。
糸岡
モチベーションを上げていくことも、活動の普及啓発のためには大切なことですよね。
コジ
荒川クリーンエイド事務局長 糸岡栄博さんでした。「使命感」と「楽しさ」の天秤。環境意識啓発への思いが伝わるお話だったと思います。どうもありがとうございました。
 

皆さんも荒川クリーンエイドに参加してみませんか?

荒川クリーンエイド

自然を楽しみながらのゴミ拾い活動。お友達や会社の仲間との親睦にも活用できそうですね。まずはアクション!参加ご希望の方はこちらをごらんください。
詳しくはこちらへ

「荒川クリーンエイド」事務局長 糸岡栄博さん&コジさん

<第2回対談・編集後記>
糸岡様には二回にわたり、荒川クリーンエイドの活動を通した、社会貢献活動についてのお話をお聞きしました。
身近なところからまずアクションを起こすこと。非常に意義のある対談となりました。

<次回予告>
第3回:伊藤博隆さん編voL1
「横浜みどりアップ計画 市民推進会議について」

次回をこうご期待!

投稿時刻 10:15 | 個別ページコメント(0)トラックバック(0)